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「空中映像の飛距離を2倍にし画質も大幅に向上させる新技術」
(1:2の試作出品)

(2019-ファインテック展示)



お客さまからASKA3Dプレートに対していただいた3つのご要望を、新技術で解決いたしました。(本製品はガラスプレートです)

ご要望①

ASKA3Dプレートを挟み表示物と空中映像には1:1の距離が必要なため、どうしても筐体が深く大きくなる。筐体を小さくして空中映像を結像させることは出来ないか。
また、従来と同じ距離に設置したものを、倍の飛距離(1:2)まで飛ばして結像させることは出来ないか。

新技術による解決①

表示物の映像を一度鏡に向けて鏡像(*1)を作り、擬似的にその鏡像からの反射光をASKA3Dプレートに入射させることにより、通常の倍の飛距離を実現します。
(*1.鏡像:鏡の奥に見える像で、表示物と鏡の距離に等しい。)
逆に通常の飛距離で有れば、これまでの約半分程度の深さの筐体で表示が可能となります。(特許出願中)




ご要望②

空中映像を結像した際、両側に見えるゴーストを消せないか。

新技術による解決②

従来プライバシーフィルムを貼る事でゴーストを軽減していましたが、完全ではありませんでした。
①の新技術により、従来ゴーストの発生する位置は両端の視野角から外れた場所になるため、通常の位置から空中映像を見る限りゴーストは見えません。



ご要望③

ガラスプレートはピッチが粗いので細かい文字などが読みにくい欠点を解決できないか。

新技術による解決③

ASKA3Dは、光線の入射開口が格子状に配列されております。
一方、被写体からの光線は各点から放射状に発散され、格子開口から見た場合、被写体に近づくと高密度の光線の束、離れると低密度の光線の束で入射することになります。
空中結像の解像度は、格子開口に入る無数の光線の分解能(*1)に依存します。
従って、格子開口に入る光線が、

  結像距離
高密度の場合 ⇒ 低分解能 1:1
低密度の場合 ⇒ 高分解能 1:2

となり“1:2”の方が高分解能となります。因みに、1:2の場合、1:1の場合の4倍の分解能となります。
(*1. 発光原から球面状に拡散する光線の一本一本が、3次元情報を持っており、この光線を如何に細かく分解して格子開口に入射するか。)

この技術により細かいピッチと変わらぬ解像度で結像します。
ガラスの特徴である平面性や輝度・色の正確さに高解像度が加わりました。




この写真や動画について:残念ながらカメラでは距離感が表現できませんが、プレート面より約20cmの所で結像しています。


今回の新技術は単純な構造ですが、予想以上の効果を発揮するため発表をさせていただきました。
一方で飛距離を大きく取るために従来より面積の大きなASKA3Dプレートが必要になる等、課題は残ります。
これらの特徴をご理解いただいた上で、ご利用環境に合わせたセッティングをご検討ください。