【レポート】空中ディスプレイの実用化へ。
アスカネットとYesarが中国におけるライセンス契約を締結。
当社は、Yesar Electronics Technology (Shanghai) Co., Ltd.(以下「Yesar社」)と空中ディスプレイ事業での中国におけるライセンス契約を締結し、2026年3月6日(金)、Yesar社オフィスにて調印式およびトップインタビューを実施いたしました。
本ライセンス契約は、空中ディスプレイ事業の中長期的な成長を見据え、当社の技術・特許を活用した樹脂製ASKA3Dプレートの競争力ある生産体制を確立し、市場展開を加速することを目的とするものです。長年のパートナーであるYesar社と連携し、中国での現地生産および販売体制を強化します。
ライセンス契約に関する詳細はこちらをご覧ください。
中国におけるライセンス契約締結に関するお知らせ
本レポートでは、調印式の様子と両社代表へのインタビュー内容をご紹介します。
調印式

当日は、当社 代表取締役社長 村上大吉朗とYesar社 首席执行官 石景华氏が出席のもと、契約内容の説明が行われました。その後、両社代表が契約書に署名し、正式にライセンス契約が締結されました。
署名後にはフォトセレモニーやインタビューが行われ、和やかな雰囲気の中で、両社が今後の連携に向けた期待と意欲をあらためて共有しました。
トップインタビュー
■契約に至る経緯
両社の関係は、石氏がASKA3Dプレートと出会った約10年前から始まりました。
石氏:10年前、私は自動車の車内における新たなユーザー体験を生み出す技術を模索しており、AR・VRなどを調査していました。その中でアスカネットのASKA3Dプレートと出会い、その技術に強い可能性を感じてすぐにコンタクトを取りました。当時のASKA3Dプレートはまだ発展途上でしたが、革新的な技術だと確信し、複数の自動車メーカーへ提案し、手ごたえを感じていました。アスカネットはこの10年間、ASKA3Dプレートの品質向上を継続し、実用段階の品質に近づいていると感じています。私たちへのサポートも手厚く、非常に信頼しています。
村上:当社が空中ディスプレイ事業(旧:エアリアルイメージング事業)を始めたのは2011年。当時私はまだ代表取締役社長に就任していませんでしたが、事業部のメンバーからYesar社や石さんの話をたびたび聞いていました。そして、そのときの印象は今も変わりません。戦略的で、フレンドリーかつ誠実なお人柄です。ASKA3Dと当社への深い理解と熱意が伝わり、この会社となら良いパートナーシップを築いていけると確信し、本ライセンス契約締結を決断しました。

■契約の背景
本ライセンス契約締結の背景には、当社の空中ディスプレイ事業が抱える構造的な課題と、市場環境の変化という2つの大きな要因があります。
村上:当社の空中ディスプレイ事業は高い将来性を持ちながらも、市場創出や安価な生産体制の構築に課題があり、外部パートナーとの連携体制を整える必要があると考えていました。こうした中、長年の信頼関係があり、中国での空中ディスプレイ市場の開拓に積極的なYesar社と協働することで、競争力のある樹脂製ASKA3Dプレートの生産体制と販売力の強化が実現できると判断し、本ライセンス契約締結に至りました。
石氏:新たなユーザー体験を生み出す空中結像技術への期待が高まっており、市場からのニーズも増しています。これまで当社でも、得意としている自動車分野などで複数のメーカーと議論を重ねてきました。その中でASKA3Dは、新しい可能性を提示できる技術として期待されています。今回の契約によって、中国内供給体制を構築し、販売力を強化してまいります。両社がそれぞれの強みを持ち寄ることで、次の段階へ着実に歩みを進められると考えています。
■市場課題と本契約の意義
石氏:空中ディスプレイが中国市場で直面する課題としては主に3つあります。コストと安定供給力と技術力です。今回のライセンス契約でアスカネットと協働することで、技術力・生産性・供給体制を一体で強化し、こうした課題に正面から取り組むことができると考えています。

村上:空中ディスプレイの課題は、ASKA3Dプレートがまだ広く普及していない点にあります。技術としての魅力や将来性は高いものの、それを支える生産体制や供給力が伴わなければ、市場としては広がりません。そうした中で、Yesar社と協働することで、中国での樹脂製ASKA3Dプレートの生産体制と市場開拓を同時に進めることができます。Yesar社は中国市場でのネットワークや顧客理解が深く、当社の技術をどのように製品へ組み込めるかという観点でも、多くの知見を持っています。本ライセンス契約によって、これまでの“投資フェーズ”から、グローバル市場へ踏み出す“展開フェーズ”へ移行できると考えています。
■初期プロジェクト
石氏:おもに自動車分野における導入プロジェクトを推進していきます。そのうえで、導入プロジェクトの成果を基盤に、より多くのケースで活用いただけるよう取り組みを加速したいと考えています。
村上:まずは中国での樹脂製ASKA3Dプレート製造の実現にむけてサポートに注力します。当社からも技術チームを派遣し、現地チームと密に連携して進めていきます。石さん、ともに良いものをカタチにしていきましょう!
■中長期ビジョン
石氏:空中ディスプレイ技術を浸透させることは、私たちにとって単なる事業計画ではなく“夢”でもあります。今はまだ中間段階にありますが、この技術は将来、社会や生活の一部として自然に受け入れられる存在になると確信しています。私たちは常にエンドユーザー目線であることを意識しながら、価値提供をしていきたいと考えています。
村上:空中ディスプレイ技術の可能性は非常に大きく、今後は私たちがどれだけ早く、確実にグローバル市場へ展開できるかが重要になります。Yesar社とともに、中国での樹脂製ASKA3Dプレートの量産と市場拡大を両輪で進めることが、次の5年・10年を見据えた最重要テーマです。並行して、新技術の開発にも引き続き取り組んでいきます。歩みを止めることなく進化を続け、空中ディスプレイというカテゴリーそのものを世界へ広げていくことが、当社の中長期ビジョンです。
■関係者へのメッセージ
村上:まずは当社、そしてASKA3Dに関わるすべての皆様に深く感謝申し上げます。本ライセンス契約は、空中ディスプレイ技術を次のステージへ押し上げる重要な一歩であると確信しています。Yesar社との強固なパートナーシップのもと、新たな市場価値の創出に取り組んでまいります。市場創造は決して簡単な道のりではないかと思いますが、スピード感を持って進めてまいりますので、今後にご期待ください。
石氏:これまで支えてくださったすべての皆様に心より感謝いたします。今後も多くの方にこの技術に関心を持っていただき、アスカネットとともに新しい価値を創り上げていきたいと考えています。
