お客様インタビュー
あこがれのヒーローになりきる夢を新しい技術で形に
-株式会社バンダイ様のASKA3D導入事例-
- ASKA3Dのメイン用途
- NARIKIRI WORLD 2024(2024年12月20日(金)~12月22日(日) 東京ドームシティ Gallery AaMo)において展示する「未来のなりきり玩具」プロトタイプの空中結像技術を搭載した立体液晶として
- インタビューさせていただいた方
- 株式会社バンダイ トイ事業部
岡崎大輔さま
齋藤晴久さま
大塚健人さま
江森涼介さま
株式会社プレックス プランニング・デザイン部
山本輝さま
2024年12月12日
NARIKIRI WORLDについて教えてください
NARIKIRI WORLDは、今年で3年目となる、キャラクターになりきって遊ぶ「なりきり玩具」をテーマにした、期間限定のリアルイベントです。子どもから大人まで、“ヒーローに憧れるすべての人”を対象にしており、仮面ライダーシリーズの変身ベルトをはじめとする、様々なキャラクターのなりきり玩具を取り扱っています。
たくさんのキャラクターや商品を扱うバンダイ様の中で、特に変身やなりきりにフォーカスしたイベントなのですね
そうですね、バンダイはキャラクターマーチャンダイジングを大切にしています。TV番組が放映された後、すぐにおもちゃ売り場に行くと、キャラクターになりきれる玩具があり、玩具を通じて、よりキャラクターの魅力を知っていただく、そんな流れを作りたいと思っています。変身ベルトだけでなく武器やヒロインなりきりグッズなど、幅広い商品展開も強みです。
そんな弊社にとって、今年のNARIKIRI WORLDは、現状の玩具では再現できないものの「将来的にはこういうものを実現したい」という、最新の技術を組み込んだコンセプトモデル発表の場にもなりました。モーターショーで未来の車のコンセプトカーを展示するイメージですね。
実際に、2019年に実施したイベント「THE HENSHIN」でお披露目した自動変形する変身ベルトのコンセプトモデルは、そのギミックを活用した玩具として数年後に商品化となりました。
玩具作りには楽しさだけでなく安全面など様々な検討事項がありますので全く同じものとはなりませんが、新しい技術を取り入れ進化し、楽しい商品に落とし込んでいくことを目指しています。
本当はそのコンセプトモデルにあったスチームが出る機構も再現したかったのですが・・・今でも商品化は諦めていません(笑)
ASKA3Dの空中ディスプレイ映像を初めて体験された際の感想や、実際に導入いただくこととなったきっかけをお聞かせください
<大塚さま>
ASKA3Dのウェブサイトを拝見し、ゲーム業界での活用事例を知りました。その後展示会で実物の空中ディスプレイを体験し、興味を持っていたところ、たまたま別チームからASKA3D活用の話が来たのがきっかけです。
空中ディスプレイの存在は認知していたのですが、不思議さを感じると同時に、設計チームという職業柄「どのような機構になっているのだろう?」という部分に興味を持ちました。見たときの筐体が大きかったので、どうやって商品に落とし込むかも考えましたね。
<岡崎さま>
何回見ても本当に面白いなと思いました。ド直球で不思議な体験って楽しいですよね!
社内でもASKA3Dを初めて見た人からは、脊髄反射で「すごい!」という反応を頂きました。
<山本さま>
私はいつも変身ベルト玩具の企画を考えているのですが、新しいヒーローには“不思議感”が必要です。
最先端の技術が世の中に普及しはじめるタイミングを掴み、『不思議!』と思えるようなギミックの採用を常に考えています。ASKA3Dの話を最初に聞いたときは半信半疑でしたが、本当に映像が浮いていて衝撃でした!もうこれはいち早く変身ベルトに落とし込みたいなと(笑)
<江森さま>
私はスーパー戦隊チーム所属ですが、このような新しい技術アイデアは、ぜひ玩具活用してみたい気持ちがあります。
スーパー戦隊カテゴリは、変身アイテムや武器のテーマや形状も、作品ごとに様々なご提案ができるので、アイディア活用の自由度が高い傾向にあります。
あとは空中映像には物理的な接触が無いので、衛生面を配慮した商品にも活用出来そうだと感じました。
現在ASKA3Dをどのように活用していますか
今回はNARIKIRI WORLD用に企画した、オリジナルヒーローのガントレット(腕輪)型玩具のギミックとして、ASKA3Dを組み込みました。
このヒーローは変身した際に、あらゆるものを浮遊させて戦うコンセプトにしております。
ガントレットでも「火」と「水」のシンボルマークが空中映像として浮遊し、マークをタッチするとモード選択することで、会場の大型液晶モニターにエフェクトが転送される仕組みになっています。
イベントでは「商品を展示して見ていただく」「玩具の演出ムービーを再生する」といった展示表現が多いのですが、今回はお客様に「遊びを体感して頂く」ことを企画の根幹としました。
従来の玩具で、これを実現するには、破損リスクを考慮するなどの課題がありますが、今回のガントレットでは空中映像に触れて、玩具アクションを体感頂けるため、相性が良いと考えています。
ASKA3Dを使ったおもちゃを作成してみて、感想や手応えを教えてください
デザイン的な満足度が高く、思った以上に良いものになりました。
今まで様々な商品を企画開発してきましたが、”浮遊”というキーワードもあったので従来のヒーローとは差別化した、未来的なイメージが再現でき、新鮮でしたね。
ASKA3Dを活用する際に機構の特性上こうしなければいけない、という制限もありましたが、玩具のデザインとして、うまく調和できたと思います。
以前、展示会場で見たゲーム用で使われている、ASKA3Dの大きな筐体と技術が、実際に玩具サイズまで落とし込めたことに手応えを感じています。
今回はコンセプト展示ですが、イベントに来場されるお客様の反応がとても楽しみです!
ASKA3Dを使ううえで苦労したこと、難しかったことはありますか
環境の影響、例えば明るい環境で、センサの誤反応を少なくするなど工夫が必要でした。
またASKA3Dのサイズとモニター画面のサイズを決めるうえで、センサーの操作性なども加味すべき点が課題でした。普段のなりきり玩具でもボタンの押しやすさなどはこだわる部分です。
最終的に展示に適したサイズ感や操作性になったと思います。
また最初は軽さや安全面を考えて樹脂製のASKA3Dで検討していたのですが、今回はコンセプトモデルとしてクオリティ面を最大化したかったので、後からガラス製ASKA3Dに変更しております。樹脂性でも玩具には十分な空中映像の品質でしたが、ここはクオリティに極振りしたかったので(笑)
おもちゃ作りで大切にしていることや、今後の開発展望・キーワードなど、お話いただける範囲で教えてください!
<江森さま>
私は子供の頃ヒーローやスーパー戦隊がとても好きだったので、ヒーローに「なりたい」気持ちと、成長するにつれて感じた「なれない」現実を理解しています。それでも今は「本当に変身できる変身ベルト玩具を作りたい」という夢を持って働いています。おもちゃ作りに対する想いとしては、子どもに夢を届けたい気持ちが一番強いですね。
技術の向上や新しい技術を取り入れることで、低単価で導入しやすく、なおかつ面白いギミックを今後もどんどん取り入れていきたいと思っています。ASKA3Dはまさにそんな技術です。
<大塚さま>
企画チームからは、ユーザーニーズにあった楽しい商品がどんどん企画されてきます。
私たち技術チームは、その実現と更なる価値向上に向けて、世の中の新しい技術や流行り始めた技術に着眼し、玩具に応用出来ないかを考えながらアプローチしていきます。
<山本さま>
小さい頃の思い出の中には、親や友達の思い出と一緒に、必ずおもちゃの記憶があります。
おもちゃを見るだけで「親と一緒に遊んだ」「友達とおもちゃ遊びで繋がった」など色々なことを一気に思い出しますよね。
遊園地のような体験を手元だけで再現できるのがおもちゃの良いところだと思っています。
私も自分の関わったおもちゃが誰かの人生の一部になったら良いな、と。その気持を忘れずにデザインや企画を行っています。
どうやったら子どもにずっと覚えていてもらえるかな。子ども目線を忘れずに、誰かの記憶にずっと残るように。という感じですね。
多くの人が幼少期に慣れ親しんだなりきり玩具は、世代を超えて進化し続けています。
体験価値やコト消費の時代と言われる現代。
新しい技術を取り入れ進化するなりきり玩具は、想像以上にイマーシブ(没入感)で体験型の側面を持っていました。
NARIKIRI WORLD 2024、ASKA3Dを活用したガントレットの体験にぜひご来場ください!
NARIKIRI WORLD 2024 概要
- 開催日時:
- 2024年12月20日(金)~12月22日(日)
10:00~20:00(最終入場19:30)
※12月22日(日)のみ18:00閉場(最終入場17:30) - 会場:
- 東京ドームシティ Gallery AaMo(東京都文京区後楽1-3-61)
- 入場料
- 無料
- URL:
- https://toy.bandai.co.jp/series/narikiri-world/2024/
導入製品
⚪︎ガラス製ASKA3Dプレート